アルコールが体に及ぼす影響とは?

アルコールを長期間にわたって大量に飲むと肝細胞の再生能力が失われていきます。したがってこれが深刻な健康上の問題を引き起こしてしまう可能性があるのです。
アルコールが体に及ぼす影響とは?

最後の更新: 28 7月, 2019

アルコールの摂取には多くの副作用があります。ですから普段アルコールを飲むときには、どれぐらい飲むのか、そしてその状況を常に考えなければなりません。もちろんたくさん飲めば飲むほど、より深刻な副作用があるということも忘れてはいけません。

アルコール摂取量によるレベル分け

アルコールは摂取量に応じて体にさまざまな影響が表れます。ここではその各レベルとそれぞれの影響について説明していきます。

  1. レベル1の段階では興奮して酔っぱらう、そして恥の感覚を失っていきます
  2. レベル2から中毒が起こり始めます。神経系に影響を及ぼすので体をうまくコントロールすることができなくなり、バランスをとることができなくなってきます。
  3. レベル3で催眠状態に陥ります。この段階では体がだるくなったり、吐き気を感じたり、頭がもやもやしたり痛くなったりし始めます。
  4. レベル4では知覚麻痺を起こします。支離滅裂なことを言うようになって、体に力が入らなくなり、おしっこさえコントロールできなくなります。
  5. レベル5は最終段階です。最悪の場合、心停止が起こるなどの死に繋がる可能性があります。
アルコールが体に及ぼす影響

アルコールの摂取が体に及ぼす影響

体へのアルコール摂取の影響の多くはその時すぐではなく時間とともに表れます。主な影響を以下にまとめてみましたのでご覧ください。

  • 神経系に影響を与えるので、気分がコロコロ変わったり、思ったように話せなくなる、反応が鈍くなる、体のバランスがとりにくくなるといった状況を引き起こします。
  • 神経伝達物質の働きに悪影響を及ぼすので反射神経が鈍くなり、体の動きをコントロールする能力を失います。震えが止まらなくなったり、幻覚を引き起こす、記憶力や集中力がなくなるといった症状が見られるようになります。運動機能に大きな影響を与えられ、自制がきかなくなったりする可能性もあります。
  • 脳細胞へ深刻なダメージを与えます。
  • ビタミンB1のレベルを下げるのでウェルニッケ・コルサコフ症候群という感情、思考、記憶に障害が生じる病気を引き起こします。
  • 睡眠障害に陥ることがあります
  • 多量に摂取すると昏睡状態になることがあり、非常に深刻な精神障害を引き起こします。
  • 貧血や血圧の上昇、心筋の損傷が見られることがあります。
カウンセリング アルコールが体に及ぼす影響
  • 心筋が弱くなり血液を送り出す能力が低下します。
  • エタノールが侵食して胃粘膜を刺激して胸やけをおこすため、胃の不快感を引き起こします。
  • 白血球と赤血球の血液細胞の生産を阻害します。
  • 酸素を運ぶ役割の赤血球が不足するので、巨赤芽球性貧血が起こる可能性が出てきます。
  • 白血球が不足すると免疫系が機能しなくなるため、細菌感染やウイルス感染のリスクが高まります。
  • 不妊と勃起不全を引き起こす要因にもなります。

アルコールの摂取によるその他の影響

  • 女性が妊娠をしているときにアルコールを摂取すると胎児性アルコール症候群を引き起こす可能性があります。症状としては成長が妨げられる、顔の特徴が変化する、心臓、肝臓、腎臓および眼に異常が表れるなどといったものがあります。
妊婦 アルコールが体に及ぼす影響
  • 胎児の中枢神経系に最も大きな損傷が起こる可能性があり、深刻な精神遅滞が起こるかもしれません。
  • アルコール依存症になる可能性があります。
  • 胃酸が増加するので胃壁に刺激を与えて炎症する恐れがあります。したがって潰瘍や内部出血を引き起こす致命的な原因となります。
  • 胃がん、喉頭がん、食道がん、膵臓がんになる要因となります。
  • 膵臓が炎症を起こすので急性膵炎になる可能性があり、最悪の場合は死に至ります。
  • 目立った栄養素がほとんどないのにもかかわらず高カロリーです。またミネラルの吸収をブロックし、食欲を失わせ、栄養不良となります。

以上をまとめるとアルコールの摂取は体に非常に多くのダメージを与えます。アルコールを摂取する前には、むやみに飲酒することがどれほど深刻な状況を引き起こすかを考えるようにすると良いでしょう。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。