体に有毒な物質とは

日常生活を普通に暮らしていても、非常に危険な毒性のある物質に遭遇することがあります。しかしながら驚くべきことに、その中には美容目的として使用されるものもあります。
体に有毒な物質とは

最後の更新: 07 9月, 2019

毎日の生活を送る上で知らないうちに健康に有害なさまざまな物質と接触しています。この記事ではそういった有毒物質に一体どこで遭遇するのかとその対処法について詳しく説明していきますので、ぜひご一読ください。

体に有毒な物質

有毒物質は液体、気体、固体などさまざまな形態をして潜んでいます。最も体に有害な物質として主に以下のようなものがあげられます。

1.水銀

随分前に水銀を含む温度計の製造が中止されました。これは水銀が有毒物質であり、この元素にさらされると腎臓や脳に回復不能な損傷を与える可能性があるためです。特に妊娠中の女性にとって水銀との接触は胎児の聴覚、視覚および記憶障害になる原因となるため禁止されています。

体に有毒な物質

2.ヒ素

ヒ素を吸入すると循環器系が吸収します。それが吸収される程度は溶解度(呼吸する酸素に溶解されているレベル)に依存します。ヒ素粒子のサイズ、および物質が希釈されているかどうかによって毒性のレベルが違ってきます。

ヒ素が食品中に存在すると腸がそれを素早く吸収して急速に血流に到達します。摂取されたヒ素はほとんど尿を通して排出されますが、いくらかは体内に残留し、多臓器不全、心臓および呼吸器系の問題を引き起こす可能性があります。

3.鉛

ごく最近まで鉛は家庭用塗料、配管工事、さらには歯科でも使用されていました。人体はこの金属を排泄することができないので、摂取すると短期間で体に不調が出てきます。鉛中毒の症状として、脳の損傷、記憶喪失、腹痛、不妊などがあげられます。

4.ボツリヌス毒素

一般的にボトックスと呼ばれており整形美容業界で広く使用されていますが、これは存在する最も有毒な物質の一つでもあります。顔のしわの改善や唇のサイズを大きくするためにボトックスがよく注射されていますが、これは筋肉麻痺を引き起こす可能性があります。またボツリヌス神経毒はウイルスやバクテリアに付着する能力があり、薬が効かなくなることがあります。

5.シアン化合物

植物の中には、例えば竹、モロコシ、キャッサバなどのように天然にシアン化合物を生成するものがあります。この化合物の濃度が高いものが人体に取り込まれると死を引き起こすことがあります。液体または気体のシアン化合物は吸入したり、目や鼻の粘膜、および皮膚との接触によって体内に入り込みます。

体に有毒な物質

6.トルエン

トルエンは人体に非常に有毒な物質なのですが、それにも関わらず一般家庭で使われるさまざまな物に見受けることができます。例えばペットボトル、塗料、化粧品、接着剤、ナイロン、香水などの日常品に使われています。

トルエンを吸入してしまうと健康に危険を及ぼす可能性があるため予防措置をとる必要があります。例えば塗装するときは常にマスクを着用し、車の煙霧の中での呼吸を避け、清掃用製品を使用するときはラテックス手袋を着用してください。またマニキュアや化粧品に含まれている成分を確認し、この物質を含む製品を使用しないように気を付けてください。

7.PCB

この合成化学物質は安定性と不燃性という2つの主な特徴から、特定の産業で頻繁に使用されていました。現在ではこの化学物質を含む製品は市場にはほとんど出回ってはいませんが、それでもまだ使用されてはいます。PCBは、石油から作られる塗料、、石炭、プラスチック、食用作物に見られます。

最近の研究では、サーモなどの魚や水生哺乳動物などにも微量のPCBが見つかっていることが明らかになっています。この化学物質が体に入り込むのを防ぐためには、できるだけオーガニックの食品を選び、またどんな食材でも食べる前にしっかりと洗うことです。

8.テトロドトキシン

有毒物質は全てが科学的なものであるわけではなく、天然のものも多く存在しています。テトロドトキシンは動物が作り出すことができる最も有毒な物質の1つで、これはフグに含まれています

フグは繊細で高価な料理として知られていますが、熟練した調理師により的確に処理される必要があります。1匹のフグには30人を殺傷するのに十分な毒素が含まれており、正しく扱われないと中毒や死さえも引き起こす可能性があります。テトロドトキシンにはシアン化合物の1000倍の致死率があり、クロゴケグモという毒蜘蛛の毒液の100倍の致死率があります。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。