起こりやすい腕のケガとそれを防ぐ方法について見てみよう

腕の負傷はさまざまな状況でおこり、そしてそれは腱や筋肉などにも影響を与えます。また若い世代の人の骨折の部位としては腕が多くみられます。
起こりやすい腕のケガとそれを防ぐ方法について見てみよう

最後の更新: 21 4月, 2019

腕は肩から繋がっている、体の運動器官の一部です。絶えず動いていることから常に関節の筋肉と腱はダメージを受ける危険をはらんでいます。そこで予備知識として一般的な腕のケガについて理解を深めておきましょう。

腕の軟組織のけが

腕の軟組織は筋肉、腱、滑液包で構成されています。滑液包には液体が含まれており、腱と骨の間の摩擦に対する衝撃吸収材として機能します。

腕のケガ  防ぐ 方法

上腕二頭筋腱炎

これは最も一般的な腕のけがの一つで遠位腱の炎症です。上腕にある上腕二頭筋と肘の接合部に起こり、腱が繰り返して過度に動くことで引き起こされます。

痛みと硬直を感じ、腕が動きにくくなります。一般的には抗炎症薬を飲んだり、リハビリを受けたり、安静にすることで治療ができますが医師がX線検査をすすめることもあります。

ねんざ

靭帯は関節を覆い、骨を所定の位置に保つ非常に強く柔軟な繊維でできています。肘の靭帯はアクシデントによって引き裂かれたり、伸びたりすることがあります。落下、ねじれ、打撃を受けると、ねんざを引き起こす可能性があります。

ねんざの症状としては炎症、痛み、機能的不能、血腫などがあります。治療法は医学的診断によって異なりますが、鎮痛薬を使用したり抗炎症薬を使用したりして、患部を沈静化させる必要があります。場合によっては手術が必要になることがあります。

滑液包炎

滑液包炎は滑液包の炎症で激しい痛みがあります。通常は打撃、感染症、慢性関節リウマチ、または肘への継続的な圧迫によって引き起こされるといわれています。主に以下のような症状がみられます。

  • 肘の後ろの部分の炎症
  • 関節に痛みを感じ敏感になる
  • 動かしにくくなる

こういった症状があらわれると医師による治療が必要です。一般的には鎮痛剤や抗炎症薬を使いますが、場合によっては手術をして余分な液体を取り除かないといけないことがあります。

上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)

多くの人々はこの症状を「ゴルフひじ」と呼びます。肘関節の腱の筋肉領域の炎症と悪化がこの状態を引き起こします。前腕、ひじ、手の使いすぎでなる事が多いといわれており、肉体労働者やアスリートがなる場合が多いとされています。

ひじの内側に激しい痛みを感じ、またその痛みは前腕まで広がり、骨に痛みを伴うようにもなります。一般的な治療としてはリハビリを行う、抗炎症薬の使用、安静にする、注射を打つ、などがあります。

骨損傷

腕の骨は損傷を受けやすいので事故や病気でダメージを受けることは多くあります。また骨へのダメージは腕のけがの中で最も一般的なものです。

脱臼

これは若い世代から大人によく見られる怪我です。スポーツや事故の際に転倒したり強打した時に起こります。

上腕骨が尺骨(しゃっこつ)または橈骨(とうこつ)から外れると腕の脱臼が起こり、強い痛みが生じ、関節が変形したり硬くなることもあります。重症の場合は神経や動脈に影響を与えるので直ちに医療処置を受ける必要があります。

骨折

上腕骨、尺骨および橈骨は腕の骨ですが、骨折はこれらの骨が大きなダメージを受けると起こります。一般にスポーツなどで大打撃または転倒して骨折する場合が多く見られます。骨粗鬆症も骨折を悪化させることがあります。

骨折は痛みを伴い、力が入らなくなる、炎症が起こる、関節を動かすことができない、血管を破裂させるなどといった症状を誘発します。必ず医師にかかり正しい処置を行うようにしてください。

リウマチ

リウマチは筋骨格系の痛みと変形を引き起こす関節の病気で、腕にも影響します。

専門家によると遺伝的要因がこの病気の原因であるとされています。主な症状は以下のとおりです。

  • 軽い痛み、またある時には激しい痛みが起こる
  • 関節の突起または結節が見られる
  • 手首や指の関節の変形が起こる

リウマチは医学的見解に基づいて治療が行われるべきです。経口薬を服用する、セラピーを受ける、注射や手術を受けるなどといった方法があります。

腕のケガ  防ぐ 方法

軽傷

腕のけがは軽いものなら普通に日常生活を送っていても頻繁に起こります。たとえ腕のけがをしていても腕は使い続けないといけない場合がほとんどです。一般に軽傷は次のようなことが原因で起こります。

  • 肉体労働
  • 日曜大工
  • スポーツや趣味をしているとき

腕のけがを防ぐ方法

繰り返し腕を使う場合は休憩をはさんで行うようにしましょう。専門家によると50分の反復作業ごとに10分の休憩を取ることが推奨されています。

そして最も一般的な腕の負傷について前もって理解しておくことが大事です。そうすれば取り返しのつかないダメージを未然に防ぐことができるでしょう。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。