妊娠中に骨盤底筋を鍛えた方が良い理由
骨盤底筋とは下腹部の底にある筋肉と靭帯部分の総称です。男性と女性の両方にあり、内臓が下がってこないように下から支えています。女性の場合、骨盤底筋は膀胱、子宮、腸を正しい位置に保ち、臓器を正常に機能するように促しています。
骨盤底筋の機能とは
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排泄機能
骨盤底筋は括約筋をコントロールしているので、強い骨盤底筋を持つと排尿と排便が楽になります。
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性的機能
会陰筋を改善し性行為の質を高めます。
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生殖機能
会陰は出産時に赤ちゃんの頭が通過しなければならない最後の難関です。子宮内に反射収縮を生じさせ、赤ちゃんの頭が回転するのを助け、お母さんが赤ちゃんを押し出しやすくします。
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サポート機能
会陰は膀胱、子宮、腸をサポートしています。妊娠している場合は赤ちゃんの体重が母体に直接かかってくるので、妊娠中に骨盤底筋をトレーニングすることは非常に重要です。
骨盤底筋を鍛えるためのエクササイズ
ケーゲル体操は妊娠中に関わらずいつでも行える、骨盤底筋を鍛えるエクササイズです。お手洗いで排尿する時に自発的に尿の流れを止めようとすると骨盤底筋を締め上げることになりますが、これがケーゲル体操の一環として考えられています。
ケーゲル体操には他にも次のようなエクササイズがあります。
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ゆっくりの体操
ゆっくりと呼吸しながら、骨盤底筋を5秒間締め、そのあと5秒間リラックスさせます。これを10回繰り返します。
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速い体操
2~3分の間、骨盤底筋を締めたりゆるめたりをできる限り早く行います。1日10回繰り返しすることから始めて、徐々に50回の繰り返しまで増やします。
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エレベーターをイメージした体操
骨盤底筋をゆっくりと締めていく体操です。骨盤の床をエレベーターだとイメージして、ゆっくり上に向かって締めあげていき、各階ごとに数秒間停止するような気持ちで行ってください。
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波をイメージした体操
最初に尿道のまわりの筋肉を締め、次に腸の筋肉を締めます。後ろから前に向かってリラックスしながら行います。
骨盤底筋を強化するためのこれらの運動は目に見えませんので、いつでもどこでも行うことができます。どこで行ったとしても誰にも気が付かれません。毎日の習慣にすること、そしてできるだけ何回も繰り返し行うことをおすすめします。
妊娠中に骨盤底筋を鍛えることのメリットとは
妊娠中、胎児が体重を増やすにつれて子宮が肥大します。そのため膀胱が圧迫されておしっこが近くなります。しかし骨盤底筋を鍛えることにより、トイレに行く回数を減らすことができます。
特に妊婦の方に骨盤底筋を鍛えることをおすすめします。そうすることで出産をスムーズにし、また出産中に裂けてしまう可能性を著しく減らすことができるからです。
もう一つの重要な理由としてあげられるのが、特に性的関係の観点から見ると産後に女性の機能がより早く回復することを可能にするということです。
ケーゲル体操は膣の筋肉を鍛えるのに役立ちますので性行為を楽しめるようになり快楽を高めてくれます。
そして骨盤底筋を鍛えることで産後の期間に失禁しやすくなってしまうことを防止することができます。例えば、咳をしたり笑ったりした時などの衝撃で尿が漏れるのを防ぐことができます。
また、骨盤底筋を鍛えることは妊娠中の体重増加への一つの対応策であるとも考えられています。
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- Grape, H. H., Dedering, Å., & Jonasson, A. F. (2009). Retest reliability of surface electromyography on the pelvic floor muscles. Neurourology and Urodynamics. https://doi.org/10.1002/nau.20648
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