乳酸による体のこわばりと不快感について

26 3月, 2019
運動後の体のこわばりは避けることのできない嫌な現象です。スポーツ中やスポーツ後の乳酸の生成をどのように軽減できるのか詳しく見ていきましょう。

筋肉が疲れている時やこわばっていて不快感がある時は、一般的には乳酸が原因であると考えられています。乳酸は主に運動中に余分な負荷がかかった時に発生します。それではこれについて詳しくご説明していきましょう。

乳酸とは?

運動を行うことで、ピルビン酸が起こす化学反応によって筋肉に乳酸が作り出されます。乳酸は乳酸デヒドロゲナーゼと呼ばれる酵素によっても生産されます。つまり運動後には乳酸が増加するということであり、それは痛みや不快感を引き起こす可能性を持っています。

これはアスリート以外の人には乳酸が少ないという意味ではなく、濃度が低いということです。通常の条件下では、血液中の乳酸は2mmol / l未満です。しかし運動した後、この数値は12mmol / lまで増加することがあります。

スポーツと乳酸の関係

スポーツをしたことのある方は、おそらく乳酸について見聞きしたことがあると思います。乳酸が運動することによって増加する理由を理解しておくことは大切なことなのです。

乳酸は決して「悪者」ではありません。血中にラクターゼ(乳糖分解酵素)が増加するという工程は、運動中に損傷を受けた筋繊維の修復を可能にするので、実際は有益なことでもあるのです。またエネルギーを生産しますので、もし乳酸がなければ足をもっと傷めるだけでなく、運動後に家に帰る力もなくなってしまうでしょう。

乳酸  体のこわばり  不快感

乳酸は例えばウエイトリフティングなどの無酸素運動中におこなわれるグルコースの分解からきます。短時間に激しいトレーニングをすると、分解が始まるのです。

乳酸というのは激しい運動をしている時に、体が乳酸を排除するよりも速いスピードで溜まっていきます。結果、血流中に蓄積した乳酸が筋肉繊維の痛みを引き起こします。乳酸がなければ体を動かす必要なエネルギーを得ることができませんが、筋肉を収縮運動させるカルシウムと筋肉繊維の間におこる障害を克服しなければならないのです。

乳酸が作られ過ぎると筋肉を収縮させるのに必要なエネルギーや燃料が不足します。不快感をやわらげる唯一の方法は、正常な状態に戻るまでトレーニングを中止することです。

しかしまた逆に、乳酸からの悪影響から逃れるための最善の対策はトレーニングをすることでもあります。矛盾しているように見えるかもしれませんが、体に適応できるメカニズムを作り出す機会を与える必要があるということなのです。

日々、筋肉により多くの乳酸を与えて訓練することで、乳酸が排出されやすくなります。最初は痛くて、わずらわしく、歩くのさえ不快かもしれません。しかし時間が経つにつれて手足やあらゆる筋肉の疲労が少なくなっていっていることに気付きます。そうすればその後は問題なく負荷を増やしていくことができるでしょう。

乳酸はけいれんを起こす?

乳酸  体のこわばり  不快感

長い間、血流中の乳酸の増加が体内が酸化する主な原因であると考えられていました。過剰な運動と筋繊維の炎症により、いわゆる「こわばり」や「けいれん」が起こるとされていました。

しかしながら研究によりそれらの説には信憑性がないことが証明されています。運動能力のない人や何時間も同じ姿勢で過ごす人にも硬直が生じるので、乳酸には「けいれん」を誘発する能力はないとされています。

激しい運動期間中に体が酸化に傾くと、乳酸が引き起こす反応とは全然違った体の反応が起こります。

最後になりますが、ランニングを実践している人からのアドバイスをご紹介します。身体能力が極限まで高まっているレースやトレーニングの後、乳酸が体に支障を引き起こすのを防ぐための最良の方法として、数分間ゆっくりと気持ちよくジョギングをする事があげられます。ジョギングを行うことで血液が体内の過剰な乳酸を排出することができるからです。

Cairns, S. (2006). Lactic Acid and Exercise Performance. Sports Med.36(4), 279–291. https://doi.org/10.2165/00007256-200636040-00001