新型コロナウイルスのスポーツ界への影響

本記事では、スポーツ界における新型コロナウイルスの現況についてお話します。新型コロナウイルスの発生により、世界中のほぼすべての重要なスポーツ競技が中止されました。
新型コロナウイルスのスポーツ界への影響

最後の更新: 17 5月, 2020

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染被害を最小限に抑えるため、ここ数週間で大勢の人が参加するイベントや大会などが中止になっています。

新型コロナウイルスは、呼吸器系疾患であり、国を超えて多くの国や大陸に感染が広がっています。

もちろんスポーツイベントも例外ではありません。

中国で発生したこのウイルスは、ヨーロッパをはじめとする西洋社会にあまり影響を与えないと言われていました。

たとえ感染が広がったとしても中国以外の地域では、さほど深刻にはならないと言うのが多くの人の予想でした。

しかしご存知のように、新型コロナウイルスは世界中で深刻な状況を引きおこす大問題となっており、誰もが想像したよりも早いスピードで世界中に感染が広がっています。

2020年3月11日、世界保健機関(WHO)はCOVID-19がパンデミックであると宣言しました。

この宣言では、それぞれの国が新型コロナウイルスのアウトブレイクをコントロールするために、できることはたくさんあると強調しましたが、世界中の人々は、今後起こりうるより深刻な状況を心配しています。

コロナウイルスの影響を受けたスポーツイベント

ほとんどのスポーツは大勢の人との身体的接触を多く伴うため、様々なスポーツ協会や団体は新型コロナウイルスの感染と蔓延を予防するために、極端な手段を講じることに決めました。

ここからは、新型コロナウイルスが世界中で最も人気のあるスポーツにどのような影響を与えたのかについて、概要を説明します。

有名なサッカーリーグ

セリエAは、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染に対応して行動した最初の有名なサッカーリーグの1つでした。

ヨーロッパの中でも最も多くの打撃を受けたイタリアは、新型コロナウイルスの症例数が最多の国の1つであるため、この決断は理にかなっています。

イタリアでは現在、約25,000人の確定患者と1,800人の死亡者がいると推定されています。

憂慮すべき状況に直面したセリエAリーグは、3月9日にすべての試合を一時停止することを決定しました。

前日は観客なしで試合を行いましたが、これ以降、イタリアのサッカーは4月4日まで延期されます。

抜本的なこの決定は、すでに遅すぎるかもしれないといわれています。

ユベントスはすでに、選手の1人であるダニエル・ルガニが新型コロナウイルスに感染したことを発表しましたが、その後まもなくして、サンプドリアは、選手の1人であるマノロ・ガッビアディーニが新型コロナウイルスが陽性であったことを発表しました。

新型コロナウイルスのスポーツ界への影響 サッカーリーグ

スペインのリーガエスパニョーラでも、同様のことが起こりました。

最初は一般公開せずにリーグ試合を行う決定をしましたが、その後すぐにすべての大きなスポーツイベントを2週間中止することを発表しました。

レアル・マドリードのバスケットボールチームは、選手のトレイ・トンプキンスが新型コロナウイルスに感染しており、リーグのスタッフは全員検査を受けたと報告しました。

フランスとドイツも無観客のスタジアムで試合をしましたが、現段階ではイギリスのプレミアリーグは通常のカレンダーに固執しているだけのようです

アーセナルとレスターシティのサッカー選手で、すでに隔離されている選手がいるため、今後数日で延期またはキャンセルの決定が下される可能性があります。

ゲームを中止したその他のスポーツ

先週、他の主要なスポーツ協会も、ウイルスの蔓延を阻止するための抜本的な対策を講じました。

テニスプロフェッショナル協会(ATP)は、男性のプロテニスツアーを6週間中止し、女子テニス協会(WTA)は、現段階では2つの女子トーナメントのみを延期しました。

NBAは、シーズンを無期限に一時停止することで、1000以上の症例が確認されたCOVID-19に対応しました。

これまでのところ、ユタ・ジャズのグディ・ロバートとドナバン・ミッチェルが新型コロナウイルスの検査で陽性の結果を出しました。

フォーミュラ1、MotoGP、MLS、シックスネイションズラグイ、および世界の屋内陸上競技選手権も、新型コロナウイルスの影響で延期が決定しました。

南米の新型コロナウイルスの状況

これまでのところ、新型コロナウイルスの南米への影響は、ヨーロッパよりも遅く、アルゼンチンのみが、COVID-19による死亡者が現れています。

そのため、南米諸国では現在でも大規模なイベントやこれまで通りの生活が継続しています。

ただし、3月11日のWHOの発表により、各国でも予防策が講じられることが示唆されました。

コパリベルタドーレスの試合の一部は予定どおり(一部は非公開)に行われましたが、南米サッカー連盟は残りのトーナメントを延期することにしました。

また、3月末に予定されている「ノックアウトステージ」も延期しました。

新型コロナウイルスを発症した選手

新型コロナウイルスは誰にでも影響を与える可能性があることがわかっています。

特にスポーツ選手は頻繁に遠征や移動を行い、異なる環境や多くの人々と物理的な接触があるため、特に影響を受けやすくなっています。

新型コロナウイルスのスポーツ界への影響 バスケットボールスタジアム

幸いにも、ここに記載されている新型コロナウイルスに感染したスポーツ選手の誰もが、危険な状態にはありません。

全員が治療を受けていますが、大きな合併症もありません。

前述したスポーツ選手に加えて、ドイルのハノーファー96のサッカー選手であるティモ・ヒューバーズとジェーム・スホーンの二人が、新型コロナウイルスが陽性でした。

ギリシャのサッカーチームオリンピアコスFCのオーナーであるエヴァンゲロス・マリナキス氏も新型コロナウイルスに感染しました。

アーセナルの選手を含むかなりの数のサッカー選手との接触があったため、多くのチームが心配しています。

コロンビアの自転車選手、フェルナンド・ガヴィラも新型コロナウイルスへの感染が報告されています。

結論

医療専門家やWHOなどの国際機関は、すべての国に予防措置を講じるよう求めています。

人々の大規模な集まりを避けることは、新型コロナウイルスのさらなる拡散を防ぐための第一段階であることは間違いありません。

前例のない状況で、様々な疑問や懸念が現れていますが、現在の時点で明らかなのは、観客なしで試合をするのが果たして価値があるのかということです。

選手たちの健康よりも、経済的懸念の方が大切ですか?

新型コロナウイルスのパンデミックが、私たちの日常生活に今後どのような影響をそしてどの程度の期間与えるのか、と言う質問に対する答えは、まだ誰にもわかりません。

そのため、東京オリンピックは現時点では開催される予定であり、サッカーユーロコパ、コパアメリカーナなどの主要なイベントは現在でもテレビで放送されています。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。