サイクリング中に起こしやすいケガとその対策とは?
サイクリングは健康に多くのメリットがあるスポーツです。ただしやはりスポーツであるので、ケガをする可能性があります。この記事では最も一般的なサイクリングで起こるケガの種類と、どのようにそれらを防ぐことができるかについてお話していきます。
ケガを引き起こす要因
サイクリング中に起こるケガの多くは、自転車の故障によるものです。
突然の部品の破損や消耗などはもちろんケガを引き起こす原因の一つです。しかしそれだけではなく、あらゆるケガの可能性を避けるためには自転車の各部がどのように機能するのかを知っていることも大事です。そして自分の体にあった自転車を使用すること、練習するサイクリングのタイプに従って適切な自転車を選ぶことも必要です。
最も一般的な怪我の原因は次のとおりです。
-
サドルの高さが間違っている
正しい高さは足を伸ばすことができ、膝を適切な角度で曲げることができる所です。足の角度は休んでいるときには160度になるべきで、曲げたときは25~30度の角度にならないといけません。
-
身体構造上の違い
膝や足の変形が起こっている場合、またはX脚や外反足などで足が特定の曲がり方をしている場合は、特殊な器具を使用して自分に合うように自転車をカスタムする必要があります。
サイクリングも通常のスポーツと同じで、トレーニングのやりすぎ、栄養の不十分な食事、過度に負荷をかけたトレーニング、過密なスケージュールでのトレーニング、間違ったテクニックでのトレーニングなどがケガの原因となります。
サイクリングで起こるケガの種類
サイクリングで起こる最も一般的なケガを見てみましょう。
「外傷性損傷」
一般的にこれが一番初めに頭に浮かぶケガではないでしょうか。経験や熟練度の関係なく起こり、常に転倒の危険があります。このケガはツール・ド・フランスでさえも起こります。
このタイプのケガは一般的に手首、肘、膝に影響を与えます。衝撃の強さや年齢によっては、鎖骨や肋骨を傷つけることもあります。
「首の痛み」
首の痛みは自転車に乗る人にとって非常に一般的な症状です。起伏の多い地形を走るときに背骨や肩が自転車の衝撃をすべて吸収し、また道路を見るために視線を上げなければならないので症状がひどくなります。
「腰痛」
ハンドルの高さが正しくないと姿勢が悪くなり、これが背中や腰に悪影響を及ぼします。
自転車の専門家によると、背骨の正しい角度は110度であるとされています。あまりにも傾きすぎていたり、逆に十分に傾いていない場合、頑張れば頑張るほど背中を痛めることになります。
「過度の負担による手の損傷」
サイクリングで走る地面は多くの場合、でこぼこしていたり穴があいていたりします。自転車から落ちないように、ライダーはハンドルをしっかり握らなければなりません。
この振動による圧力のために手が腫れたり痛めたりすることがあります。また手首の中心を通る神経にも影響を及ぼし、指の節にチクチクする感覚を引き起こす手根管症候群を引き起こすことがあります。
「下半身の損傷」
会陰は普段から最も影響を受けている体の部分であるといえます。なぜならトレーニングをしたりレースに出場している間、長期間にわたって重い負荷がかかっているからです。衝撃が与えられるだけではなく、常に摩擦もされています。その上に汗をかくと、さまざまな肌のトラブルを引き起こす可能性があります。
「膝蓋腱炎」
膝蓋腱炎はライダーにとって深刻な問題です。膝蓋腱は太ももの前の部分の筋肉が膝を動かすことを可能にする機能を持っており、自転車に乗っている間、ずっと使われています。
摩擦を受けたり、そして一般的には使い過ぎが原因で、膝蓋骨の下部、または腱自体が影響を受ける可能性があります。
この問題の解決策としては、正しい足の位置でペダルをこぐことがあげられます。
「その他の腱炎」
膝蓋腱炎が最も一般的なものですが、腫れや痛みを引き起こす可能性があるものに以下のような腱炎があります。
-
大腿四頭筋腱炎
低すぎる、高すぎるなどの不適切なサドルの高さが原因となって、膝蓋骨上部に痛みを引き起こします。
-
肛門肛門腱炎
3つの筋肉が集まる脛骨の膝の内側部分に痛みを引き起こします。サドルの高さが正しくなく、膝が伸びすぎた状態になると起こります。
-
ハムストリング腱炎
ハムストリングがこわばり、膝の後ろに痛みを感じます。
-
アキレス腱炎
この腱に負荷がかかり過ぎると痛みを引き起こします。これを治すにはペダルの位置を変えたり、場合によってはシューズを変えなければなりません。
他のスポーツと同様にサイクリングによるケガは特定の状況や条件に密接に関係しています。したがってサイクリング中に起こりうるケガの原因を把握し、気持ちよくサイクリングを続けていくために必要な予防措置を講じることが重要です。
このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。