腱損傷の原因は何ですか?

10 6月, 2020
腱は、骨と骨格筋の間に位置する密な結合組織の一つです。座りがちな生活を長期間送っていると、この部分が怪我をしやすくなる可能性があります。

新年の始まりにその年の抱負として、運動を始めると決意する人が多くいますが、焦って過度な運動をする人が少なくありません。自分の体を限界まで追い込むと、怪我をするリスクが高まります。過度の運動による損傷の一般的な例の一つが、腱の損傷です。

腱は、座りがちな時間を過ごした後に過度な運動をすると、反応が悪いという構造をしています。今回の記事では、腱の損傷を引き起こす可能性がある活動の種類について説明します。

腱とは何ですか?

腱は、筋肉の端にある密な構造をした結合組織の一つです。その機能は筋肉を骨に付ける筋肉と骨の付着点を形成することです。

また、身体が動きを生み出す手段となる、筋肉が作り出す力を骨に伝達する役割も担っています。つまり、腱は、自発的な運動装置の中で、重要な役割を果たします。

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腱はコラーゲンでできた結合組織です。具体的には、 I型コラーゲン繊維で構成されています。このタイプのコラーゲン繊維は、豊富な数の線維芽細胞を持つ細胞外マトリックスに囲まれています。これは、腱のコラーゲンを再生する結合細胞組織の一種です。

また、大量の水やプロテオグリカンなどの、炭水化物に由来する物質も含まれています。これらの物質のすべてが、構造に硬度と弾性を与えます。

腱はどのように怪我をしますか?

腱を負傷する原因や活動は数多くありますが、一般的には、外傷または酷使と常に関わりがあります。外傷の場合は、転倒事故や打撲などが原因となって腱の構造に炎症を引き起こし、最終的には腱の障害を引き起こします。

酷使、つまり使い過ぎや過度の力が加わった場合には、怪我の原因は筋肉の過負荷である傾向があります。過負荷または過度に収縮した筋肉は、腱から離れて、他の構造との摩擦を引き起こす可能性があります。これ以外にも、腱が伸びたときに怪我をしやすくなります。これは、ランニングだけではなく、しゃがむ動きや、単にサイクリングをしている時などに頻繁に起こります。

腱の損傷の症状

腱の損傷の症状は、損傷の種類と損傷が起こっている場所によって異なりますが、いくつかの共通の症状を引き起こす傾向があります。

  • 硬直および軽度の可動性の喪失
  • 接続している関節を動かしたときの痛みと過敏な状態
  • 関節の肥厚
  • 腱を動かすと、きしむ音が聞こえたり感じることがある

腱障害が生じた際の治療法

腱の損傷が起きた際の治療は、筋肉の損傷の治療と似ています。休息を行うだけでなく、怪我をした場所を強化するための対策も必要です。少なくとも腱障害が過度の運動によって起こる場合は、その部分の強化が大切です。

休息をとる場合も「アクティブな休息」と呼ばれる活発なものである必要があります。腱が最も強い影響を受ける動きは休みながら、代替運動となる、腱を強化するのに役立つ運動や動きを多く組み合わせることが大切です。
持続的な痛みがある場合は、抗炎症作用や鎮痛作用のある軟膏剤を使用しましょう。また、抗炎症作用や鎮痛作用のある経口薬を摂取する方法もあります。
腱障害が再発する場合は、理学療法士に相談することをお勧めします。医師と理学療法士がそれぞれの症例を診断して、スポーツ活動を制限することがないように、腱を強化する方法を指導します。

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腱障害と腱炎:腱の損傷と何を呼ぶべきですか?

最後に、多くの疑問や論争を引き起こしている概念についてご紹介します。これは、文字通り腱の炎症を意味する「腱炎」という概念です。英語では「tendinitis」と表記され、この接尾辞である「-itis」は、体内構造の炎症を指します。

腱が傷つくと、その腱の周囲の組織に炎症が起こります。多くの炎症のメカニズムがありますが、要約すると、炎症を修復しようとする免疫系細胞が損傷している部分へと移動することであると言えます。心血管系は、この移動が行われる道となり、具体的には、毛細血管を通じて損傷した組織に到達します。

腱組織は本質的に無血管な組織です。つまり、毛細血管はそこまで行き渡っていないため、代わりに、細胞外マトリックスから栄養を取得します。つまり、血液洗浄を使わない体内組織は炎症を起こすことはないため、「腱炎」という用語が不適切だと考えられます。

実際に怪我をしているのは、腱に接続している構造部分なので「腱障害」と言う単語が使われます。腱障害は英語で「tendinopathy」と表記され、この接尾辞である「-pathy」は病気を意味します。つまり、この用語は「腱の病気」と言う本来の意味があります。

  • Brett M. Andres, and George A. C. Murrell. 2008. Treatment of Tendinopathy: What Works, What Does Not, and What is on the Horizon. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2505250/