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シンスプリントについて知っておくべきすべてのこと

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シンスプリントと呼ばる脛骨過労性骨膜炎は、ランナーに多くみられる症状です。一般的には、健康に大きな悪影響を与えるものではないと考えられていますが、合併症を防ぐための介入が必要です。
シンスプリントについて知っておくべきすべてのこと
最後の更新: 29 9月, 2020

シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)は、脚に痛みの症状を引き起こします。ランニングは反復的な緊張とそれによる痛みを引き起こす可能性があるため、一般的にはランナーによくみられる症状です。

現時点では正確な原因はわかっていません。シンスプリントと同時に起こる一連の要因が痛みを引き起こす可能性が指摘されていますが、それが唯一の原因ではないことは明白です。

ランナーだけでなく、テニスやバスケットボール選手など、他のアスリートもシンスプリントに苦しむことがあります。また、それぞれの運動やスポーツに適さない靴を履くことでシンスプリントが発症する可能性もあるため、他のスポーツでシンスプリントが発症するかどうかは、明らかにされていません。

もちろん、シンスプリントを発症するのは主にランナー、実際、15マイル(24キロ)以上走る長距離ランナーが最も影響を受けると考えられています。また、アマチュアランナーにおいては、最大40%の人がシンスプリントに悩まされています。

シンスプリントの具体的な原因

シンスプリントを発症するの根本的な原因は不明ですが、状況や条件によって発症の可能性がより高くなることがわかっています。また、発症リスクを大幅に増加させるいくつかの基礎疾患があります。

たとえば、間欠性跛行がシンスプリントの原因の一つである可能性があります。間欠性跛行には神経性と血管性の二種類があり、血管性の場合は、脚の血管に動脈硬化が起こって下肢への血液循環が低下します。そのため、血管性の間欠性跛行を発症している場合にランニングなどの激しい運動を行うことで、シンスプリントの引き金となる可能性があります。

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血栓症もシンスプリントの特定の原因の一つと考えられています。血栓症は、血行を妨げて血液を通過させない血栓が循環系内に形成されるため、血液や酸素を受け取ることができず、細胞が疲労します。

また、神経系も原因の一つになる可能性があります。これは、神経障害または神経根障害を患っている場合、脚の筋肉の神経支配が悪いという根本的なメカニズムの問題が起こり、シンスプリントを発症するリスクが高くなります。

症状と診断

シンスプリントの主な症状は痛みで、通常は膝の下にある脚の最大の骨である脛骨に起こります。

通常、長さはおよそ5センチで、運動すると痛みが悪化します。たとえば、このサイエンスアンドテクノロジーの記事は、シンスプリントの痛みの悪化を説明しています。患部に触れるとさらに痛みが増すため、診断テストの一つとして使われています。

ただし、一部の人は運動をしてすぐに痛みを感じないため、いつも通り痛みのない状態で運動を始めますが、突然脛骨に痛みを感じます。また、走り続けようとしても運動を続けることができなくなります。

医師は、診断の段階でレントゲンを行うことがあります。一般的にはレントゲンでは変化は見られませんが、脛骨のストレス骨折の可能性を除外するために医師がレントゲンを行う可能性があります。

スポーツ医学の専門家のオフィスでは、マノメーターを使用して足の圧力を測定し、シンスプリントの診断を行う場合があります。シンスプリントを発症している場合、運動後に脛骨の圧力が上昇するからですが、一般的にはあまり使われる方法ではありません。

シンスプリントの治療

シンスプリントの主な治療法は安静と休息です。氷や抗炎症薬などの治療法を行わなくても、安静にすることはとても効果的です。ただし、痛みが強すぎる場合は、医師は鎮痛剤を服用するよう指示することがあります。

一部のランナーは、理学療法という枠組みの中で衝撃波治療を取り入れていますが、これは治療というよりは、リハビリプロセスの一部であることのほうが多いかもしれません。

アスリートの体調によっては、運動やスポーツを完全に止める必要がない場合もありますが、専門家は、少しの間、または少なくとも交互にスポーツや運動を変更することを推奨しています。たとえば、ランナーは水泳をトレーニングプランに組み合わせる方法があります。

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シンスプリントの重症例では手術が必要な場合があります。シンスプリントの痛みによる合併症は、脚におこるコンパートメント症候群との組み合わせです。この状況においては、内圧を低下させる手術を行う必要がありますが、あまり一般的なケースではありません。

最後に

シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)は過負荷によって起こる可能性が指摘されています。そのため、ランニングを含むすべてのスポーツにおいて、ワークアウトを調整して健康管理を行うことが重要です。

特定の原因に起因しない下肢の痛みが起こり始めたら、専門家に相談しましょう。他の健康問題や合併症を予防するのに役立ちます。


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このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。