新型コロナウイルスによる隔離措置中の有酸素運動
新型コロナウイルスの感染が蔓延し、パンデミックが宣言されると、多くの国では外出自粛や外出禁止となり、自宅で隔離措置を行うことになりました。そのため、多くの人はこれまでの運動ルーチンを変更したり、自宅でのワークアウトに適応する必要があります。
新型コロナウイルスの感染者数が増加する現在の状況では、本当に必要でない限り、家を出ることを自粛するべきであり、世界の中では外出が国によって禁止されている国もあります。しかしこれは、これまでに行なっていた運動が、すべてできなくなるわけではありません。
自宅にいて散歩などに出かけられない状況は、動くスペースが限られているだけでなく、いつでも冷蔵庫に手が届く環境だと言えます。つまり、活発な生活をやめて、不健康な食生活を続けるとすぐに体調が悪くなる可能性があります。
しかし、屋外やジムで運動できないからといって、自宅でトレーニングルーチンを行うことができないわけではありません。
今回ご紹介する有酸素運動のルーチンを活用することで、新型コロナウイルスの隔離措置中でも、特別な運動器具を使わず、自重だけでカロリーを消費することができます。
Morilla(2001)によるこの研究で述べられているように、定期的に運動することで、心身の健康状態が向上します。そしてどのような状況においても、勇気を持って毎日に立ち向かうのに役立つでしょう。
新型コロナウイルスによる隔離措置中の有酸素運動ルーチン
有酸素運動ルーチンを開始するには、いくつかのウォームアップエクササイズを行う必要があります。ウォームアップは、体全体を温めながら関節を整え、怪我を防ぐのに役立ちます。ウォームアップが終わったら、有酸素運動ルーチンに入ります。それぞれを2セットずつ行う12種類のエクササイズを含むサーキットトレーニングです。
それぞれの運動は45秒間を行い、次の運動を開始するまで15秒間休憩します。第1ラウンドの終わりと第2ラウンドを開始する前に1〜3分間休憩してください。最後はストレッチを行ってから終了してください。
ウォームアップ:関節への動き
- アンクル・ローテーション:それぞれの足首をで10回ずつ円を描きます。
- 膝の屈伸:10回ずつ行います。
- パラレル・ニー・サークル:膝をそれぞれの方向に10回ずつ回転させます。
- 腰に手を置いて円を描く:それぞれ10回ずつ回転させます。
- ショルダー・ローテーション:前方に10回、後方に10回ずつ回転させます。肩を前、上、後ろ、下に持ち上げ、次に、反対方向も同じように繰り返します。
- 肩の外転と内転:腕を水平に10回開閉します。
- 肩の上げ下ろし:両手を肩の高さまで持ち上げたら、片方の腕を上げ、もう一方の腕を下げます。腕を10回上下させます。
メインワークアウト
- フォワード・ランジ:立った状態で、片足を前に出してランジ運動を行います。後ろ足の膝が地面に向かうように腰を地面に向かって下げます。開始点に戻り、もう一方の脚で同じ動きを繰り返します。
- バックワード・ランジ:立った状態で、足を一歩後ろに下げてランジ運動を行います。最初のランジと同様に、膝を床に向けながら腰を地面に向かって下げます。開始点に戻り、もう一方の脚で同じ動きを繰り返します。
- フォワードランジとバックランジの組み合わせ:フォワードランジを行なったあと、開始位置に戻ったら、バックワードランジを実行します。常に同じ足をサポートポイントとして使用します。最初に右脚を使用したら、次に左脚を使用します。
- ジャンプ付きバックワードランジ:バックワードランジを行います。元の位置に戻る時、膝を上にあげて小さなジャンプをします。最初に、左脚を使用してから、右脚で繰り返します。
ジャンプエクササイズ
- スキップ:膝を腰まで伸ばします。
- 左右のサイドランジ:立った姿勢から、右に長めの一歩を踏み出します。右膝を曲げヒップを後ろに下げます。左膝は伸びたま状態です。最初の位置に戻り、反対の脚で同じ動きを左へと行います。
- ジャンピングジャック:足の外への外転、つまり腕を上げると同時に、脚を開くジャンプをします。
- スクワット:足を肩幅に開きます。つま先はわずかに外向きにします。臀部を後ろに下げながら膝を曲げますが、背中はできるだけまっすぐに保ちます。
- ジャンプスクワット:前述のスクワットの動きと同じパターンですが、最後にジャンプを加えます。臀部が下にさがった時に腕を前に出し、腕を元に戻す勢いでジャンプをするという腕の動きを加える方法もあります。
動的なエクササイズ
- インチワーム:立ったまま、手が地面に触れるまで腰を曲げます。体が腕立て伏せの水平の位置になるまで手で「歩いて」いきます。次に、手を足に向かってゆっくりと「歩いて」戻してから、元の位置へと戻ります。
- マウンテンクライマー:手を地面に置き、肘を伸ばします。この状態で走るように片膝ずつ胸に近づけてから伸ばします。
- バーピー:スクワットをした状態から手で地面に触れ、足を後ろに伸ばして胸を床に近づける腕立て伏せの姿勢になります。足を胸の近くまで引き戻したら手を離してスクワットの姿勢に戻ります。スクワットの姿勢から背中を伸ばしてジャンプをし、拍手のように頭の上で手の平を1回つけます。
クールダウン:ストレッチ
新型コロナウイルスによる隔離措置に最適な有酸素運動ルーチンの最後は、体を通常の状態に戻すための筋肉のストレッチと、ある程度の柔軟性を取り戻すことを目的にしています。
- ハムストリングス:床に座って膝を外側に伸ばし、腰を前に向かって曲げます。
- 臀筋:仰向けになって膝を胸に近づけます。
- 内転筋:座って足の裏を床につけた状態で、膝を地面に向けて下げます。
- 背中:正座から上半身を前に倒します。手をできるだけ遠くに向かって伸ばします。
- 肩:腕を交差させ、肘を体に押し込みます。
- 上腕三頭筋:肘を上げて後ろに押します。
- 腸腰筋:膝だ立っている状態から、片足を前に出します。胴体をまっすぐにします。
- 大胸筋:90度の角度を形成し、胴体を回転させます。
- 僧帽筋:首を横に傾け、片手で押します。
最後に
今回ご紹介した有酸素運動のルーチンは、家を出ることができない間でも健康的な生活を送るための一例です。他にも様々なホームワークアウトがありますし、オンラインでパーソナルトレーナーやフィットネス界の専門家にアドバイスを受けることができます。
今回の有酸素運動を行うかどうかに関係なく、大切なのは動き続けることです。家を出ることなく過ごす毎日をより良いものにするだけでなく、心身の健康を改善するのに役立ちます。
引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。
- Morilla Cabezas, M. (2001). Beneficios psicológicos de la actividad física y el deporte.
- Baquet, G., Van Praagh, E. & Berthoin, S. Endurance Training and Aerobic Fitness in Young People. Sports Med 33, 1127–1143 (2003). https://doi.org/10.2165/00007256-200333150-00004
このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。