新型コロナウイルスによる隔離措置中の体重管理
新型コロナウイルスの予防策として行われる自宅での隔離措置中には、体重や体組成の変化が起こりやすいとされています。
私たちの身体活動の低下に伴い、エネルギーの消費も低下します。したがって、新型コロナウイルスの隔離措置中の、体重増加による健康への悪影響を回避するには、この新しい生活環境に食生活を適応させることが不可欠です。
今回の記事では、自宅で過ごしながら体重の増加を予防するいくつかのアドバイスをご紹介します。
5:2ダイエット
この食事療法は、Clinical Nutrition ESPENジャーナルに掲載された、体重をコントロールして体組成を改善するのに効果的な方法です。
ファスティング方法の一つが、栄養士や医師などの専門家の監督下で朝食を抜く方法です。朝食に、加工された糖分の多い低品質の食品を食べている場合は特に、朝食を抜くことで、毎週の総カロリー消費量が大幅に減少します。
朝食という早い段階でのファスティングには、脂肪の燃焼を刺激する一連のホルモン補正メカニズムが含まれます。炭水化物が不足すると、体は脂肪酸を一次エネルギー分子として優先します。
まず、血漿中を循環するものを使用し、次に脂肪の堆積物に保存されているものを利用します。
断続的に行うファスティングの中でも、最も始めやすいと言われているのが、16/8プロトコルに従う方法です。ただし、必ず医師と栄養士に相談の上で始めることが大切です。外出の自粛や禁止が出ている場合は、オンラインや電話で相談してください。
この食事療法の目標は、健康を危険にさらすリスクを避けることです。
加工製品の購入を避ける
外出の自粛や外出禁止が起こると、食料品の買い物に行く回数も制限され、入手できる食料品の種類も少なくなるかもしれません。
ここで大切なのは、できる限り加工食品を購入しないことです。高カロリーながら栄養価のない加工食品などを食べる誘惑に負けないためには、家に置かないことです。
隔離措置期間中は、栄養素が豊富で低カロリーのが生鮮食品に焦点を合わせるのが最善です。栄養価がほとんど含まれない微量栄養素が不足しがちな加工製品や、砂糖が多く含まれた製品の摂取は避けなければなりません。
食欲と満腹のメカニズムを改善して正常に保つためには、全粒穀物やオートミールなどの穀物がお勧めです。オートミールは特に、満腹メカニズムに及ぼす影響をサポートするという臨床研究があり、食間に軽食をとりたいと感じる過剰な食欲を減らします。
炭水化物
炭水化物の機能は私たちの体のエネルギーを補給することです。新型コロナウイルスの感染拡大を予防するために自宅で過ごす毎日では、私たちの消費カロリーが減り、必要なカロリーの量も減ります。
エネルギーバランスを調整する最も良い方法の一つは、部分的に炭水化物の摂取量を制限することです。
炭水化物を極端に減らすケトダイエットのような食事療法は、一部の人にとっては難しい場合があります。そして、体が慣れるまでの数日間は、様々な症状が現れるかもしれません。
正しい方法で炭水化物の摂取量を制限することで、カロリーの摂取量を制限するのが容易になります。もちろん、すべての炭水化物を食事から取り除くのではなく、全粒穀物や低グリセミック指数の炭水化物を選びましょう。
また、炭水化物の代わりに、タンパク質、健康に良い脂質、果物、そして野菜の摂取も不可欠です。これらの微量栄養素のおかげで、免疫システムが適切に機能します。
隔離措置中の体重増加を回避するための考慮事項
隔離措置中には、体組成が変化しないように注意することが大切です。体重の増加は、私たちの健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、できる限り避ける必要があります。
私たちの体が必要とする栄養をバランスよく摂取して、高カロリーの食生活に陥らないようにことが大切です。
ファスティングは、体組成の変化や体重増加への効果的な解決策となります。特に炭水化物の摂取には注意し、果物や野菜の摂取を優先してください。抗酸化物質やビタミンを食品からバランスよく摂取することで、健康を維持して免疫システムを強化することができます。
また、できるだけ活発な毎日を過ごしてください。自宅で過ごす隔離措置中にはジムのような運動器具はありませんが、限られたスペースでも自宅で運動を続けることができます。新型コロナウイルスによる隔離措置中でも、健康を維持するためにできることはすべて実行してください。
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- Rebello CJ., O’Neil CE., Greenway FL., Dietary fiber and satiety: the effects of oats on satiety. Nutr Rev, 2016. 74 (2): 131-47.
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