筋肉疲労:正しく対処しないと起こる悪影響について
運動は最も健康的な活動の1つですが、すべての物事と同様にやりすぎはお勧めできません。過度の運動が原因で起こる問題の1つが筋肉疲労です。筋肉が疲労を感じると、さまざまな形態で私たちに影響を与える可能性があるため、できる限り早く正しい方法で対処する必要があります。
ここからは、運動をやめるべき時に私たちの体が示す兆候について説明します。過度にトレーニングを行うのは、全くトレーニングを行わないのと同じくらい身体に悪影響を及ぼす可能性があるため、自分の限界を知る方法を学ぶことが重要です。
筋肉疲労:最も明白な兆候
筋肉疲労によって最初に起こる最も明白なものが、倦怠感や疲労感です。これは、日常生活に支障をきたすような一般的な疲労感です。
モチベーションという点から見ると、疲労により何をやる場合においても、行動が制限されてしまう可能性があります。そのため、通勤、レクリエーション、運転など、身体的な動きや努力が必要な活動を実行するのが普段よりも困難になります。また、体が自然に回復しようとするため、早く寝たいという衝動を感じるかもしれません。
最後に、筋肉は個別に機能するだけではないことに留意してください。ほぼすべての動きを実行できるようにするためには、筋肉群全体が、活発になる必要があります。
特定の筋肉を必要とする活動や行動を行う場合、ただ単に疲労を感じるだけではありませんし、筋肉疲労を感じている筋肉とは何の関係もないと思われる筋肉でも、さまざまな動きを実行する際にも、問題が起こる可能性があります。
痛み:身体からの重要な警告
二つめは、私たちが感じる痛みです。痛みは、運動中に体が生成する老廃物である乳酸の蓄積が原因で起こります。
筋肉疲労には正しい方法で対処しないと、乳酸が蓄積し続けます。つまり乳酸を取り除かないと、痛みを生み出すことで体が反応します。筋肉疲労を感じている筋肉は、一般的には短時間の痛みを感じるでしょう。筋肉疲労が原因の筋肉のけいれん
筋肉疲労に正しく対処しない場合に感じる可能性がある健康問題は、筋肉の不随意の収縮、または筋肉のけいれんです。けいれんを起こしている筋肉は正常に機能することができないため、継続的な倦怠感がけいれんを引き起こす可能性があります。
心臓または呼吸の問題
筋肉が疲れているとき、体は回復するために「残業」を行う必要があります。これにより、血圧が変化して、心拍数が大幅に増加する可能性があります。
また、筋肉疲労を正しく対処しないことで、呼吸のリズムが不規則になる人もいます。このような変化に対処して、身体を正常な状態に戻すには、十分な回復時間が必要です。
筋肉疲労が原因で起こる問題を回避するために
筋肉疲労とそれに関連する問題に正しく対処しないとどうなるかを理解した後は、筋肉疲労をどのように回避するかについて学びましょう。スペインのアリカンテ大学の研究が発表した、いくつかの推奨事項を次にご紹介します。
- 筋肉疲労の症状が発生する前に予防する:運動をすると疲れを感じるのは一般的ですが、筋肉が反応しなくなるほどの筋肉疲労感に陥ってはいけません。そのため、運動を行う時には、それぞれのトレーニングセッションを自分の体調に確実に適応させてください。また、セッションの合間に十分な休息を取ることも必要です。同じことが筋肉を増強する際の運動にも当てはまります。
- 休息:私たちの体は回復するまでに十分な時間が必要です。午前中の運動により筋肉疲労を感じているけれど、午後もスポーツを続けたい場合、筋肉や体に有害になる可能性があります。翌日になっても、筋肉が疲労から回復していない場合も同様です。また、体が回復するのを助けるためには、8時間の睡眠をとるのが素晴らしい休息方法の一つです。
- 健康的でバランスの良い食事:もう1つの重要な予防措置は、炭水化物、タンパク質、健康的な脂質を含むバランスの取れた食事をとることです。
- 適量の水分補給の継続:十分な量の水を飲まないと、筋肉バランスの乱れをはじめとする筋肉疲労に関連したさまざまな身体の問題が起こる可能性があります。十分な量の水分を飲むことで、倦怠感の予防に役立つだけでなく、体が回復するのに必要なもの補給する役目を果たします。
筋肉疲労:予防と対処法
今回ご紹介したすべてを念頭に置くと、運動中と運動後のどちらでも注意を怠らないことが大切であることをご理解いただけるでしょう。継続的に筋肉に倦怠感が起きても、その後8時間あれば大丈夫だと考えるのは良い考えではありません。完全に回復するためには、運動後に48時間の休息をとるのが一般的な推奨事項です。
また今回の記事でご紹介している内容は、運動後の一般的な筋肉の倦怠感や筋肉痛についてだけではないことを忘れないでください。 むしろ、筋肉が正しく反応するか、そして必要なときに筋肉が正しく収縮できるかどうかが問題です。
そのため、運動中は自分のケアを忘れず、正しい方法で運動を行うことが大切です。それでも過度に運動をしてしまった場合は、運動後の数時間に、筋肉痛を正しく処置する必要があります。 筋肉疲労とそれによる悪影響が蓄積されると、時間の経過とともに、筋肉の裂傷、心血管系の健康問題、さらには心理面の問題などにつながる可能性があります。トレーニングを行うときは、十分な注意とケアを欠かさないようにしましょう!
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