美しさと優雅さを兼ね備えた新体操競技のルールについて

新体操は、クラシックバレエ、体操、ダンスなどを組み合わせたオリジナルスポーツです。新体操の競技中は、選手たちは器具の使用の有無にかかわらず、調和、美しさ、優雅さを必要とする動きの組み合わせのルーチンを行います。

各ルーチンが終わると、審査員が選手のパフォーマンスを評価して、それぞれにスコアをつけます。

新体操競技において、創造性と独創性は重要な側面ですが、選手が遵守する必要がある技術面と倫理面での基準があります。これらの規則を決定する責任を負う統治機関は、国際体操連盟（フランス語ではFIG）で、国際競技のすべての規制を管理しています。

新体操競技の基本ルール

新体操のすべてのルールと技術面での規制を理解することは、特に初心者にとって難しい場合がありますが、まずは主要な国際競技に適用される基本的な概念から始めましょう。

新体操の競技形式

現在、新体操には個人競技と5人1チームの団体競技があります。1994年までは、国際大会の最も一般的な形式は、6人で１チームの団体競技でした。

ルーチンの種類に応じて、同じチームの選手は、同じ手具か違う手具を使う必要があります。混合と呼ばれる手具のルーチンでは、3選手が同じ手具で競技を行い、残り２選手が違う手具を使います。

個人競技の場合、ルーチンは通常75〜90秒です。団体競技は通常、2分15秒~2分30秒間です。

どちらの場合も、選手は13m四方のフロアマットの上で競技を行います。

個人および団体競技の分類システム

競技の分類は、大会やトーナメントによって多少異なる場合があります。新体操世界選手権やほとんどの大陸選手権では、規定のフォーマットがあります。個人競技のカテゴリは次のように分類されます。

• 競技Iカテゴリは、第一試合です。選手は4つのルーチンを行い、審判がそれぞれスコアをつけます。このスコアの合計が最終スコアになります。
• 競技IIは、第一試合の決勝戦で、24名の選手が出場します。その番号に関係なく、実際は競技IIIの後に行われます。
• 競技IIIは、手具を使う競技の決勝で、第一試合において最高得点の8選手が手具の予選競技を行います。競技IVがある場合を除いて、競技Iの後に行われます。
• 競技IVは、時折団体戦として行われますが、個別の団体競技として構成されているわけではありません。これはそれぞれの手具ごとに３つのスコアをもつそれぞれの国の認定試合で最高得点を出した12チーム出場します。

団体競技には予選はなく、次の2つの競技で構成されています。

• 競技Iは一般競技です。チームは2つのルーチン（同一および混合手具）を使って競技を行います。2つのスコアの合計が最終スコアになります。
• 競技IIは、手具を使った決勝戦です。これは、最初の競技において最高得点を獲得した8つのチームによって競技が行われます。

オリンピックは、他のすべての国際大会とは少し異なり、個人と団体の両方で通常の競技のみが行われます。

新体操のスコアリングシステム

審査員団は、FIGが4年ごとに更新するスコアリングコードに従って、競技者のルーチンを評価します。

現在のコード（2017-2020）によると、選手のルーチンのスコアは、難易度を示すDスコアと演技の出来栄えを示すEスコアの合計で構成されています。これらはそれぞれ最大10ポイントを超えるため、最終スコアの最大値は20を超えます。

また、ルーティン中のミスに対するペナルティがあり、それぞれポイントが減点されます。

手具

FIGは、選手が各カテゴリで使用する必要のある器具である手具を選びますが、5つの中から4つだけが同じ競技において認められます。

5つの手具は、ロープ、フープ、ボール、クラブ、リボンですが、ロープは、2011年以降、上級カテゴリには登場しません。また出場するカテゴリに応じて、手具の標準規定があります。