Logo image
Logo image

アストリンゼント・ダイエットとは?

0 分
頻繁に繰り返す下痢にお悩みの方、それがストレスからくるもの、抗生物質を摂取していること、あるいは過度の運動が原因でも、アストリンゼント・ダイエットが効果的かもしれません。この記事で詳しく見ていきましょう。
アストリンゼント・ダイエットとは?
最後の更新: 31 3月, 2021

アスリートの中には、定期的に下痢に悩んでいる人がいます。これは日々の運動が腸の蠕動運動を刺激するためです。この問題に対処する方法の一つがアストリンゼント・ダイエットで、今日はこれがどんなものなのかについてお話していきます。

さらに詳しく見ていく前に、この食事法はよく便秘になるという方には決してお勧めできないという点を指摘しておくことが重要です。特定の条件下では、この食事によって事態が悪化し、腹痛がひどくなることに繋がる恐れもあるのです。

アストリンゼント・ダイエットとは

アストリンゼント・ダイエットでは、便の量と密度を上げるような食べ物を取り入れることを目指します。つまり、不溶解性食物繊維には注意するということも意味します。これには反対の効果があり、消化管の膨満受容体を刺激するからです。

一方、溶解性食物繊維には良い効果があります。これは水分を溜めて消化のプロセスで出る要らないものの密度を上げるのに役立つからです。

果物や野菜の中にはアストリンゼント・ダイエットに理想的なものもあり、その一つがバナナです。ですが、熟しすぎていないのを確かめなければなりません。糖分が結局は反対の効果を引き起こしてしまうことがあるからです。

他にも有効な食べ物がジャガイモです。Journal of Agricultural and Food Chemistry』に掲載された研究によると、ジャガイモには水分を貯留し便を密にするのに役立つ繊維が含まれているのだそうです。お米やココアにも同じような性質があります。

Some figure

下痢に効果的なものとしては、発酵乳由来のプロバイオティクス食品、特に抗生物質の使用に関わるものも使えます。食事の中に腸内細菌のサプリを取り入れるのも、腸内環境の改善にとても有効でしょう。ただ、もちろんベストなのはまず専門家に相談することです。

アストリンゼント・ダイエットで避けるべき食品

アストリンゼント・ダイエットをやってみようと考えている方は、不溶解性食物繊維が豊富に含まれている、全粒子のシリアルなどの食品は避けなければなりません。こういった食品を特に1日約20g以上摂取している場合、便の量が増えるということを示している科学的研究もあります。

また、キウイやパイナップルなどのタンパク質分解性酵素を含む果物にも注意が必要です。これらの酵素は便を細かく分けてしまい、密度が低くなることで大腸が水分を吸収しにくくなってしまう恐れがあるのです。

アストリンゼント・ダイエットにおける水分摂取

脱水を起こさないようにするために、水分を十分摂ることがいかに重要かは誰もが知っている通りです。ですが、アストリンゼント・ダイエットでは水を飲みすぎないようにすることが非常に大切になります。

1日に2リットル以上水を飲むと、運動をしていない場合は特にそうですが、便からの水分の再吸収に問題が起きる可能性があります。もちろん、これが下痢になる確率を上げることになります。

ですが、水を十分に飲まないと便秘になってしまいます。これも困ったことですよね。また、理想的には、水分補給には水を飲むのがいいでしょう。甘味料の入っているソフトドリンクは、腸内の微生物叢を変えてしまい、代謝や腸管輸送に問題を引き起こす可能性もあるのです。

Some figure

この食事法は一時的な救済策にすぎない

ということで、まとめるとアストリンゼント・ダイエットとは、タンパク質分解酵素を含む果物や、全粒粉のシリアルなどの不溶解性食物繊維を含む食べ物を制限することに基づいた食事法だということです。また、発酵乳の製品や溶解性食物繊維を含む果物、ココアやコーヒーなどの摂取は増やします。もちろん、タンパク質や脂質もしっかり摂る必要があります。

さらに、水分は十分摂る必要がありますが、摂りすぎは禁物です。これらすべてのステップに従えば、便の量や密度を増すことができるでしょう。そして、便を細かくしてしまう便の水分の再吸収も避けることができます。

下痢は抗生物質やストレス、または単に激しい運動のしすぎによっても引き起こされます。それが原因かもしれないと思った場合は、ためらわずお医者さんに診てもらいましょう。


引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。


  • Duggan T., Dawid C., Baur S., Hofmann T., Characterization of bitter and anstringent off taste compounds in potato fibers. J Agric Food Chem, 2020. 68 (4): 11524-11534.
  • Fathallah N., Bouchard D., Parades V., Diet and lifestyle rules in chronic constipation in adults: from fantasy to reality. Presse Med, 2017. 46 (1): 23-30.

このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。