オーガニックの食品は本当にヘルシー?:長所と短所

オーガニック食品は実にさまざまな方法で生産されています。例えば害虫の駆除を行ったり、輪作をしたり、防護柵を使ったり、家畜を一定のやり方に従って飼育する、などといった手法で育てられています。
オーガニックの食品は本当にヘルシー?:長所と短所

最後の更新: 18 5月, 2019

近年、健康に基づいた理想的な食生活を目指そうとする人が増えてきています。では実際問題としてオーガニック食品を使った食事というのは体に良いものなのでしょうか?

オーガニック食品とは?

オーガニック食品とは農薬や合成肥料などの化学物質や放射線を使わずできるだけ自然な状態で育てられた生産物のことを指し、環境保護の面からみても非常に有効な食品です。

環境に配慮して農畜産物を育てるのでエコロジーの面からみても有益です。動物にストレスを与えずに飼育し、土壌にも出来るだけ気を配って生産力をあげるようにしています

オーガニック オーガニック食品 本当にヘルシー

オーガニック食品は栄養価の面だけが優れているのではなく、その生産・製造プロセスもエコロジーに貢献しています。

オーガニック食品の長所

健康の面

オーガニック食品を作るときに行われる有機農法においては、肥料に化学農薬や遺伝子組換え技術を使用することが禁止されています。しかしながら専門家によると土壌や灌漑システム、さらには雨の中にこれらの残留物が残る可能性があるため汚染を完全に排除することは難しいという見方もされています。

オーガニック食品はその食品が元来持つ栄養特性を望ましいレベルに保っています。品質管理が厳格な規制に従って行われており、豊富で栄養素のバランスがとれたものが生産できるからです。

環境の面

動物の生理学的要求に配慮して育てた家畜から生産し、農業生産に由来する環境への負担を出来る限り減らします

また有機農法では同じ場所に一つ以上の穀物を育てるため、土地が砂漠化するのを防ぐことができます

栄養価の面

専門家によるとオーガニックのフルーツや野菜には、そうでないものと比べるとビタミンやミネラルが多く含まれていることが証明されています。これはオーガニック食品は従来品よりも水分が少ないからというのが理由です。

また厳密には栄養素ではありませんが、他にもより多くの酵素や、ポリフェノール、フラボノイドなどの抗酸化物質も含まれています

オーガニック オーガニック食品 本当にヘルシー

オーガニック食品の短所

取り扱い店が限られている

オーガニック食品は地元の食料品店、消費者協同組合、大型店舗の特定のコーナーなどでは購入することができます。しかし多くの店舗ではまだまだ取り扱われていないことがあります。

見た目が良くない

オーガニック食品の特性は従来品に比べると優れた特性を持っていますが、防腐剤が使われていないので野菜などは特に見かけがいびつになることがあります。ですから普段、きちんと整った見かけをしている野菜をスーパーで購入している人にとっては違和感を感じるかもしれません

値段が高い

これは大きな欠点であるといえるでしょう。例えば牛乳だと従来品の2倍や3倍することもあり、これがオーガニック食品を消費者から遠ざける理由の一つともなっています。

なぜ価格が高くなるのかというと人口肥料や農薬に代わる良い代替策を見つける必要があり、従来品よりもプロセスや労力がかかるからです。

あまり一般に浸透していない食品は需要が少ないので生産量も少なく、配送や輸送のコストばかりがかかってしまうわけです。

オーガニック食品はヘルシー?

以上でひとまずオーガニック食品についての基本情報がおわかりいただけたと思います。それでは次にオーガニックのものが通常のものよりも実際にヘルシーなのかどうかということについて分析していきましょう。

前述のようにオーガニックのフルーツや野菜は従来品と比較すると水分量が低く、より多くのビタミンとミネラルを含んでいます

しかしながらこの事実を明らかにするにはもっと研究が必要であり、また普段から野菜やフルーツをしっかり摂る生活をしていれば、何もオーガニック食品にこだわらなくても必要なビタミンやミネラルは補うことができます。

また、マメ科の植物、全粒穀物、ナッツ類、卵などの他の食品群からもビタミンやミネラルを補うこともできるのです。

化学物質や人口肥料が使われておらず食品汚染が少ないことについて言及するならば、オーガニック食品は従来品よりもヘルシーであると言えます。

しかしながら栄養価に関してだけ言うのであれば従来品とそう大差ないといっても過言ではありません。

オーガニック食品を食べることのメリットをまとめると、その食品を生産する工程が環境を考えたものであること、動物の生体的な負担を減らすことができるということ、土地を効率よく活用できるということ、の以上のポイントがあげられるでしょう。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。