人工甘味料って健康に有害なの？

多くの加工食品が市販されている現代社会では、過去数十年で砂糖の消費量が増加し、肥満や体重増加の問題が上昇しています。

人工甘味料はこれらの問題の解決策となるのでしょうか？

心血管系の疾患の発症率が増え、一般的で主要な死の原因の一つとなっています。

心血管疾患は、肥満と直接的な関わりがあると考えられているため、砂糖の代替品となる様々な商品が解決策として導入されました。

人工甘味料

人工甘味料とは、食べ物や飲み物を甘くするために作られた化学物質で、とても低カロリーです。

そのため、ダイエット飲料や低カロリードリンクに幅広く使用されています。

人工甘味料が、砂糖の摂取量を減らすのに役立つことは間違いありませんが、人工甘味料の健康への悪影響についての議論は現在も続いています。

一部の研究では、人工甘味料が、健康に有害な副作用を引き起こす可能性があると示しています。

人工甘味料のプラス面

人工甘味料に置き換えることで砂糖の摂取量が減るのが、人工甘味料の最大の利点です。

砂糖の摂取量が少ない食生活では、体脂肪率や中性脂肪値、そしてコレステロール値が低下するのに役立ちます。

また、冠状動脈疾患または2型糖尿病に罹患するリスクが減ると考えられています。

人工甘味料のマイナス面

前述したように、人工甘味料の利点は砂糖の摂取量を減らすことです。

最新の研究では、マウスを使って、大量のサッカリンやアスパルテームなどの一般的な人工甘味料を長期的に使用することの影響を調べました。

その結果、腸内細菌叢数がかなりの変化を示しました。

腸内細菌叢

私たちの体内に常駐している細菌の中でも、消化管の中に存在しているものを腸内細菌叢と呼びます。

通常は、大腸壁に生息して私たちが食べ物を消化するのを助けます。

腸内細菌叢は、私たちの臓器と同じくらい重要だと考える研究者も少なくありません。

腸内細菌叢が変化するとどうなるか？

現段階では、科学者は腸内細菌叢の変化がどのような影響を人間に与えるかを、明確にしていませんし、マウスと同じ結果が人間にも現れるのかと言う影響を確認することも不可能です。

しかし、腸内細菌叢の生態系の変化が、耐糖能の低下につながることは確認されています。

耐糖能の低下は、メタボリックシンドロームと前糖尿病に関連しています。

メタボリックシンドロームは、血中の高血糖値、高血圧、高トリグリセリドおよびLDLコレステロール値に悩まされる状態です。

これらの生化学的変化に加えて、運動への耐性が低く、腹部と股関節に脂肪が蓄積するのが一般的で、2型糖尿病を引き起こし、心臓病にかかるリスクを高める可能性があります。

最後に、砂糖の摂取量を減らす代わりに大量の人工甘味料を消費する場合、依然として健康へのリスクが指摘されています。

健康への影響に関するより明確な結論が得られるまでは、できる限り摂取を避けるか摂取量を制限するように心がけてください。