アレルギーの原因とその影響:正しい予防対策をとろう
激しい運動をしているときにアレルギーの症状が出てくると本当に厄介です。アレルギーには、じんましん、喘息、呼吸器系の問題からアナフィラキシーショックまであるとあらゆる形態のものが存在しますが、その種類によってはパフォーマンスに大変な悪影響を与えるものもあります。
アナフィラキシーショックは全身性の強いアレルギー反応であるので、生活を危険にさらすほど深刻なものです。アレルギーの原因や症状を知っておくとスポーツにどのように関係するのか、そして取るべき措置を予測しておくことができます。
ではアレルギーがスポーツにおけるパフォーマンスにどのように影響するかを見ていきましょう。
アレルギーの原因とその症状
そもそもアレルギーとは人体にとって必ずしも有害ではない物質に過剰に反応してしまうことによって起こるものです。これらの物質のことを我々はアレルゲンと呼びます。
第一段階は感覚の鋭敏化です。この段階では人体は脅威として識別された物質から身を守るために抗体を生成します。
免疫グロブリンE(アイジーイー抗体)が活性化され、アレルギー反応を引き起こす基となるヒスタミンが放出されるのです。
これにより身体機能に異常が見られ始めて不快感が引き起こされます。アレルギーは全身にまで及ぶことがありますので、すぐに治療しないと命を危険にさらす可能性もあります。
最も一般的なアレルゲン食品には乳タンパク質、大豆製品、卵、シリアル、ナッツなどがあり、これらはアレルギーの引き金となります。他にも影響を与える要素として花粉、イネ科の植物、金属、動物のふけ、医薬品、虫除けなどの化学物質などがあります。
アレルギーは免疫異常であるという見解が一般的ですが遺伝的なものも要因と成り得ると考えられています。またアレルギーを引き起こす可能性がある他の要因として、遺伝子組み換え食品(GM食品)、農薬、環境汚染なども含まれています。
アレルギーが運動パフォーマンスに与える影響
スポーツはアレルギーを引き起こしたり激しくする要因ともなり、じんましん、喘息、アナフィラキシーショックさえも引き起こします。
アレルギーの症状によってはトレーニングを中断する必要があるかもしれません。ですから常に体調をチェックし、またそのアレルギーがパフォーマンスにどのように影響するかを知っておくことが大事です。そしてアレルギーを予防または治療するために従うべきことを押さえておきましょう。
アスリートが取るべきアレルギー対策とは
アレルギーの症状が表れ始めたら専門家に相談して適切な治療を行う必要があります。しかし最も有効的な対策は予防であるともいわれています。
1.じんましん
- 皮膚に赤い斑点ができて、腫れたりかゆくなったりします。高温の中での運動や汗によって引き起こされますが、ストレスや無理な運動が要因ともなります。
- じんましんは非常に一般的なアレルギー反応です。
- じんましんになるのを防ぐためには、極端な温度下での運動を避け、適切なスポーツウェアを着用し、十分な休憩を取り、もし医師から処方された場合は抗ヒスタミン薬を服用してください。
2.ぜん息
- 激しい運動により気管支液が失われ、気管支喘息の発作が起こることがあります。また、非常に気温の低い所でトレーニングをすると症状が深刻になる恐れがあります。
- またこのアレルギーにおいて他に考えられる原因としてあげられるのに花粉、風邪、インフルエンザがありますので、これらの3つの要因をうまく避けなければなりません。常に適切な薬を手元に準備しておきながら、ぜん息の発作に備えておきましょう。
- 呼吸方法でウォームアップすることは、ぜん息を持つアスリートにとって有効な予防対策の一つです。鼻からゆっくりと深く息を吸い込み、口からゆっくりと吐き出すことを運動前に何度か行ってください。
- ぜん息の発作が起こったときは直ちにトレーニングを中止してください。そして薬で静まるかどうか、あるいは病院に行く必要があるかどうかをしっかりと見極めなければなりません。
3.アナフィラキシー
- アナフィラキシーは全身性であることを特徴としていて、非常に深刻な症状が表れると同時に複数の臓器に悪影響を及ぼします。主に皮膚、呼吸器系、心臓血管系に影響を与えます。
- 初期段階では特定の食物によるものとされていますが運動をすることでこれを悪化させることがあります。そして最終的にはアナフィラキシーショックに変わる可能性があります。
- 医学的にはコルチコステロイド、抗ヒスタミン薬、アドレナリンを必要とする緊急事態と考えられており、医療関係者はこの薬を投与する訓練を受けています。
もちろんこういったアレルギーを患っていてもどんなスポーツでも自由に行ってかまいません。しっかりとアレルギーに対しての知識を持ち、正しい対策を講じておくことが毎日のトレーニングプログラムを安全に続ける重要なポイントとなるといえるでしょう。
このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。