運動は免疫反応を改善することができますか?
新型コロナウイルスのパンデミックが、私たちの日常生活を混乱させた結果、多くの人が様々な疑問を抱くようになりました。
その中の一つが、運動が免疫反応の改善に役立つかどうかです。
新型コロナウイルスの感染の脅威にさらされて、できるだけ外出を控えることが求められる今、この質問はとても重要です。
新型コロナウイルス(COVID-19)は、中国の武漢市での流行に続いて、その感染が世界中で広がり続けています。
世界中の多くの国が、市民に自宅で過ごす「隔離措置」を求めたり義務付けています。
隔離措置への強制力は国によって異なりますが、共通しているのは、人との接触を避けて自宅で過ごすことです。
各国の政府機関や保健機関は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための手段は、人々が家にいることだと説明しています。
人と人との接触を避けることで、新型コロナウイルスに感染する人の数を減らし、医療制度を崩壊することなく時間を稼いで、治療薬などの開発をすることが隔離措置の目的です。
パンデミックと呼ばれる現状の中で、インターネットでは様々な情報があふれています。
その中でも特に推奨されているのが、自宅での運動です。
今回の記事では、自宅での運動が推奨される理由のいくつかとその効果について、また、運動が免疫システムの改善に役立つのかについても説明します。
免疫反応を改善する方法としての運動:理論
運動が免疫システムに及ぼす影響については、完全には明らかになっていません。
多くの人が、運動は本質的に免疫システムに対して保護的であると考えますが、明確な相関関係が完全に証明されているわけではありません。
運動の利点の多くは、中程度の強度の運動を定期的に行う場合に現れますが、常に利点が現れるわけではありません。
運動によって人々の免疫反応が改善される場合もありますが、正しい方法は明確になっていません。
運動が免疫システムの改善に役立つという理論の一つは、運動が白血球の循環を助けるというものです。
体をしっかりと動かすと、病原体から身を守るために白血球が必要な場所に届きやすくなるという考えです。
別の理論は体温の変化です。
運動により、放出されるエネルギーが過剰になり、体温がすぐに上昇します。
これは、感染病を発症した時の発熱と同じ作用が期待できます。
3番目の理論は、ストレスの軽減にあるという考えです。
運動を行うことでストレスに関連するホルモンの分泌を減少させ、免疫システムに利益をもたらすと考えられます。
後ほど説明しますが、この理論は、激しい運動が実際に免疫反応に対して逆効果であるという考えの説明にもなります。
続きはこちらから:ストレス解消におすすめのスポーツ4選
異なるタイプの運動における免疫反応は何ですか?
運動には、1日おきに30〜40分間行う適度な運動と、休息をほとんど取らずに行う激しい運動があります。
適度な運動を行うことで、身体は刺激を生み出し、消費されたエネルギーの代償として免疫反応を再現して引き起こすため、適度な運動を継続すれば、免疫システムを強化するのに役立つと考えれています。
高強度の運動ではその逆です。このタイプの運動は、楽しく行っている場合でも、体へのストレスが起こります。
これは、感染症などの治療に役立つ白血球が、激しい運動の後には筋肉組織や疲労の修復に使われるからです。
その結果、免疫システムの改善という点からは逆の効果が得られると考えられます。
免疫反応を改善するためのエクササイズ
現在の世界では、新型コロナウイルスのパンデミックにより、家にいることが推奨されています。
そのため、自宅で適度な運動を継続することが欠かせません。
運動をすることが、直接新型コロナウイルス( COVID-19)への耐性につながったり免疫システムがすぐに向上するわけではありませんが、隔離措置中に健康を維持するための良い方法であるのは間違いないでしょう。
運動と一緒に、健康でバランスの良い食事を心がけることで、免疫システムを健康に保つのに役立ちます。
家から外に出ない生活でも、バランスのとれた食事はとても大切です。
これまでと変わらないスケジュールを維持して、十分な睡眠を取ることが大切です。
こちらもご参考に:バランスのとれた食事作りのポイント
結論
運動が、新型コロナウイルスに対する即時の超能力のような免疫を作るわけではありませんが、適度な運動を継続することで、スケジュールを維持しながら健康的な毎日を送るのに役立ちます。
そしてこの運動習慣は、隔離措置が終わった後も健康維持に役立つかもしれませんよ!
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